ー世界初の人間トライアル(12ヶ月間)成功ニュース
侵襲的BCIの世界初の人間トライアルとして注目を浴びているシンクロン社のSWITCH(The Stentrode With Thought-Controlled Didgital Switchの頭文字)という名のテクノロジーは、患者が考えるだけでデバイスを操作できるものです。
シンクロン社の二つの画像です。
Synchron says study backs its brain–computer interface’s safety
ステントのように血管の中に入れるBCIデバイスで、血管を通って脳の上部に挿入でき、その中にはデジタルスイッチが搭載されています。2023年1月のプレスリリースによりますと、シンクロン社は、4人の重度麻痺患者の12ヶ月間にわたる安全テスト・トライアルを無事に終了したとのことです。JAMA (Journal of American Medical Association)誌で詳細が発表されました。*1 12ヶ月間、その4人のトライアル患者には有害事象は何もなく、また血管の閉塞やデバイスの移動といったことも起きずに安全な状態が続いているとのことです。このBCIが市販されるのを首を長くして待っていらっしゃる患者さんたちにとっては朗報です。このデバイスを使ってコンピューターを自由に操作することができ、コミュニケーションが可能になっています。このデバイスの強い利点は他の埋め込み式BCIとは違って、外科医による外科手術を必要としないことです。このステント式のBCIは血管を通るので低侵襲的であり、世界中どこでもやっているステント・プロシージャと同様です。記事によりますと、2025年までにこういったBCIデバイスの恩恵を受けられる可能性がある人々の数は先進国の国々だけでも、なんと5000万人と推計されているとのことです。
シンクロン社は今年中にFDAに申請を計画しているそうです。
*1 JAMAの論文
参考: この論文はGoogleを使うと(Chrome)日本語翻訳を自動的にしてくれました。
シンクロンの他にもBCI分野で期待されているイノベーションの会社はいくつもあり、Neuralink, Blackrock, BrainGate, ClearPoint, Neurableなど多数あります。
Feb 10, 2023
Nobuko Schlough