BCIとはBrain Computer Interface(脳・コンピューター・インターフェース)の略語ですが、そのBCIを通して、頭の中で思うだけで、Amazonアレクサにリクエストを出せることを、カリフォルニアのALSを患っている男性が、今月、自宅を訪れた報道者のカメラの前でデモンストレーションをし、米国のテレビやYouTubeで報道されています。音楽やニュースの音声を出してくれるAmazonエコーだけでなく、Amazonの提供するスマートホーム・エコシステム全て(照明や冷暖房装置のサーモスタット、防犯カメラ、家電、ドアなど)を、手を使わず、また声を使わずに操作することができるという一歩先に行ったプログレス(進捗)です。
このBCIは、このコラムで以前にもご紹介しましたシンクロン社(2011年オーストラリア、メルボルン設立。メルボルンで研究開発され、2020年からHQ(事業拠点)は米国)のBCIで、脳の血管の中にBCIを挿入するので外科手術を必要とせず、ステントのようなものということで、Stentrode(ステントロード)と呼ばれています。最近、視線と思考の両方を使ってApple Vision Proを操作することができると言うニュースでも話題になった同じBCIです。
ALSや筋ジストロフィーなどで四肢が使えなくなったり、発声が困難になった人々にとってはなんとも心強いニュースです。
Apple Vision Pro
報告者: Nobuko Schlough 伸子シュルー (米国)