
米国ボストンのサーボメッド社は今年4月22日にシカゴで開催されたAAN学会(American Academy of Neurology米国脳神経学会)で、Neflamapimod薬はレビー小体型認知症の進行初期段階の患者に対し、前脳基底部における疾患進行の可逆性が可能であることを初のMR画像分析(プラセボ・コントロール済み)で証明し、今年後半期には世界各地でPhase 3治験を開始予定と発表しました。

そのニュースと同時期に英国のEXPRESS-ALS(Experimental Medicine Route to SuccessーALSの略語)という急速治験プラットフォームに、より可能性を持ち期待される薬として選出されました。 EXPRESSの意味は、従来なら何年もかかる基礎研究から臨床への道を加速させ、短期間内に薬を患者が使えるようにするという意味です。バイオマーカーの測定を重視し薬の効果度をより正確に評価するという方針で、バイオマーカーとして広く認められているニューロフィラメント軽鎖レベルを測定します。
Neflamapimod薬は極小分子サイズなので、脳血管関門を通過できるという利点があります。この薬はp38MAPキナーゼという酵素を阻害するものです。p 38MAPキナーゼはシグナルキナーゼの一種で、幾つかの役割を持っています。 それらは炎症性サイトカインの産出、アポトーシス(計画された細胞死)、細胞分化、そして心筋細胞肥大などです。p 38MAP酵素を阻害することにより炎症性サイトカインの産出を抑え、それにより脳神経炎症が抑えられ、そして脳神経変性(ALSも含まれる)も抑えられることにつながります。
この英国のEXPERTSーALSトライアルは2026年の後期に開始されることになっています。 このトライアルは英国のオックスフォード大学のマーティン・ターナー教授、シェフィールド大のクリス・マックダーモット教授によって率られます。このトライアルが迅速に成功し、一刻も早く世界中のALS患者の手元に効果の高い治療薬が届くことを願います。
https://ir.cervomed.com/node/11996/pdf
2025年4月27日
報告者: 伸子シュルー (Nobuko Schlough 米国在住 )@P-ALS
「ゆめばす」だれもが行きたい場所に行ける社会の実現