先月お知らせしました米国のALS治療薬レリブリオのフェーズ3トライアルの失敗の件のアップデートニュースです。 2週間前の4月4日にはレリブリオ薬剤の市場からの自主的な撤退が正式に発表されました。それにより直ちに新しい患者さんにはレリブリオは処方できなくなりました。 アミリックス社の正式なプレスリリースには、米国、カナダ内の既存の患者さんで主治医との相談の上、レリブリオを治療薬として飲み続けたいという方々に対しては、Phoenix Open Label Extention (フィネックス・オープン・ラベル延長)と言う名の、薬を無料で提供するプログラムへ移行できる可能性があると記述されています。ウオルフラム症候群と進行性核上性麻痺を対象としたAMX0035のトライアルは続行するとのことです。また、ALSを対象としては、AMX0114というカルパイン2をターゲットするアンチセンス・オリゴヌクレチドの研究が続いていくとのことです。
レリブリオは一度FDAに却下されたのにもかかわらず、FDAの諮問委員会を説得して2022年にALS治療薬候補として支持してもらうことに成功しました。その際の説得力ある条件は、PHOENIXと呼ばれるトライアル(第3相治験)に成功しなければ、自主的にレリブリオ薬を市場から撤退させるという条件だったとFierce Pharmaサイトでは述べています。
https://www.fiercepharma.com/pharma/amylyx-pull-failed-als-drug-relyvrio-market-cut-70-staffers
2024年4月17日 報告者 伸子 シュルー