50年前妻と初めてデートをした思い出の場所を訪れる
ここは私たち夫婦が初めてお見合いをした直後、二人でドライブをして訪れた想い出の場所。印象深かった当時の思い出の映像がいまだに脳裏によみがえり、懐かしさがこみあげてきた。
50年前と変わらない風景が、今も眼前に広がっていた。
妻は25歳、私は26歳。若き青春の思い出。

今、妻は76歳、私は77歳二人とも今や老齢者になってしまった。しかも私はALSという治る見込みのない重度の身体障害者となり、自分で何もできない呼吸器をつけて生きている存在。
『まさか私たちがこのような日を迎えることができるとは、お互いに夢にも想像していなかったね』と感無量でした。
ALS患者の多くは在宅での療養生活となり、体が自由に動かせなくなる、食べられなくなる、しゃべられなくなる、呼吸ができなくなるなど厳しい難病です。そんな私たちにとって「外出できる」「外の空気が吸える」というのは生きている喜びを感じる、生きる意欲が湧き出てくる、それはそれは夢のような嬉しいことなのです。
そのような嬉しさを体験させていただいたことで、私の中に生きる力と希望が与えられた尊い一日でした。
感謝いたします。

50年前と変わらない風景に、懐かしさがこみあげてきた
ゆめばすについて
- 車内が広く開放感がある。介助者が立ったまま作業ができる。
- 車椅子を寝かせてストレッチャーにできる余裕がある。
- シートベルが、車椅子の位置に合わせて変えることができるのはとても便利。
- 進行方向右側の窓が白くおおわれているので、外の景色が見えないのが残念。
- 箱根ターンパイクの急こう配や、左右の曲がり路も問題なく走行可能。
- 車内の空調関係も良好。
- もし助手席の後ろのパネルがなければ、前方の景色がより広く見える。

『まさか私たちがこのような日を迎えることができるとは、お互いに夢にも想像していなかったね』
松山様の「ゆめばす」日帰り旅行のしおり
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目的地
箱根の大観山
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搭乗者
ALS患者当事者、妻、娘(運転手)、学生ヘルパー2名、取材記者1名 (計6名)
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行 程
自宅 ▶︎ 西湘バイパス(R134) ▶︎ 小田原箱根ターンパイク ▶︎ 大観山 ▶︎ 箱根ターンパイク ▶︎ 西湘バイパス ▶︎ 自宅
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主な内容
– 大観山レストハウスでの昼食
– 思い出の場所での記念撮影
– 芦ノ湖などの景色堪能
– 「ゆめばす」からの景色を楽しむ
松山様の「ゆめばす」旅行の様子は、フジテレビのニュース番組「イット!」内で、10月6日(月)に放映予定です。ぜひご覧ください(18:56頃)
~生まれ変わった救急車がALS患者さんの移動の夢を実現します~

「ゆめばす」は、ALSをはじめとする障害のある方が、出かける楽しみをあきらめず、キラキラした日常を取り戻し、気軽に「行きたい場所」に行ける社会の実現を目指しています。