こんにちは、財団メンバーでALS患者のあみです。
ALS進行期で変化していく身体への対応に追われる日々ですが、患者だからこそお伝えできる情報を「あみの部屋」コラムでお届けします。
移乗サポートロボットHugは、病院で出会ったALSの入院仲間から教えてもらったとても便利な道具です。
>>「移乗サポートロボットHug」サイトはこちら(株式会社FUJI)
両下肢の筋力低下が進み、座位からの立ち上がりや、椅子にゆっくり腰を下ろすことができなくなってきた頃(ドスンと座ることしかできなくなる頃)、私の場合は2022年11月に導入しました。
ちょうどその頃、重度訪問介護の制度利用を開始し、毎朝の起床介助など短時間、介助ヘルパーの支援を受けるようになっていました。Hugは介助者がいないと使えないので、介助者がいる時間帯だけHugを使うようになっていました。
私のHugの使い方
以来2025年8月現在に至るまで、約2年半に渡り、毎日Hugのお世話になっています。現在は24時間介助者の支援を受けているため、車椅子とベッドとポータブルトイレの3点を移乗する時にいつも使用しており、平均すれば一日に20回前後は使っていると思います。
さらに脚力が落ちて、足が踏ん張れなくなってきたころからは、Hugの足台に滑り止めシートを貼り付け、足裏と膝の2点を支点にして下肢を固定し、上肢の力で文字通りHugに抱きつくようにしがみついて、移動しています。
Hugがなければ、とっくの昔にオムツ生活になっていたと思いますが、Hugのおかげで奇跡的に、未だに自宅においてはオムツから離れた生活が実現できている、このことだけでもとてもありがたい道具だと思います。
Hugの次のステップ
病気の進行で上肢機能低下が進んでいる状態があり、あるいは秋頃に予定している胃ろう造設によりHugが使用できなくなる日も近いと感じています。そのため、Hugに変わる移乗の手段を準備する必要があり、2023年12月から介護用リフトを設置、その後スリングシートの購入など、少しずつ準備を進めています。
道具は揃いましたが、それを実際に使えるようにベッドや呼吸器の位置を変更したり、安全に使いこなせるように介助者に操作を覚えてもらう必要もあります。
進行性の難病患者あるあるですが、近い将来起こりうること、体の変化を予測して、常に対処法を考える必要があります。その結果、いつでもやること考えること盛りだくさんの、刺激的で目まぐるしい日々が続いていくのです。
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